MD-11機材の事故、FEDEXの事故 を振り返りますと

航空機事故の原因は、必ず複合的な要因が重なり合ったときに、起きています。

☆1995年以来のこれまでのMD-11の事故は、こちらで参照ください。

☆また、「Fedex社」の過去の事故記録のうち、1997年のニューアーク空港での記録・分析は、「JST失敗知識データベース」を拝読しますと、興味深いものがあります。

当時の「CNNニュースは、以下の内容です。

‘Black boxes’ recovered from Federal Express crash

Records show plane involved in earlier incidents
July 31, 1997
Web posted at: 10:43 p.m. EDT (0243 GMT)
NEWARK, New Jersey (CNN) — A Federal Express plane that crashed and burned Thursday at Newark International
Airport made two emergency landings and was damaged in another hard landing during the last four years, flight records show. The "black boxes" from Federal Express Flight 14, enroute from Anchorage, Alaska, to Newark with five people and 167,000 pounds of cargo on board, have been recovered. They were being studied Thursday night by experts inWashington, according to National Transportation Safety Board member John Goglia.The MD-11 skidded about 3,000 feet down a runway, rolled and burst into flames early Thursday. The five people onboard — four FedEx employees and an employee from another airline — crawled out through a cockpit window justseconds after the plane came to rest just 200 yards short of a passenger terminal.
No one was seriously injured, which FedX spokesman Jess Bunn called "pretty much a miracle." It was the first
crash in the package delivery company’s 25-year history.

さて、運輸安全委員会の調査状況は、どうでしょうか。

報道では、・・・・。

着陸失敗のMD11型機、海外でも横転事故…難しい操縦性

投光器をあて、作業が続くフェデックス航空80便の墜落事故現場(3月23日午後6時36分、成田空港で) 強風下での着陸時に何が起きたのか――。

 成田空港で23日、死者2人を出した米フェデラルエクスプレス(フェデックス)貨物機の炎上事故は、空港周辺に発生していたウインド・シア(気流の乱れ)が事故につながったとの指摘がある一方で、専門家の多くは「事故を起こしたMD11型機は、操縦が難しい機体」と口をそろえる。同型機は、過去に海外で今回の事故と同様、着陸に失敗して横転する事故を起こしており、運輸安全委員会は同型機の操縦特性にも注目して、調査を進める方針。

 事故が起きた23日朝は、成田航空地方気象台が空港周辺でウインド・シアが発生していると注意を呼びかけており、A滑走路(4000メートル)には最大瞬間風速18メートルの強風が吹いていた。 悪条件下で着陸を試みたフェデックス機は、滑走路に接地後、2度バウンドして横転し、滑走路を外れて裏返しになって炎上。ともに米国人の機長(54)と副操縦士(49)が死亡した。

 同じMD11型機を巡っては、米ニュージャージー州のニューアーク国際空港で1997年7月、フェデックス社の貨物機が着陸に失敗して横転、炎上する事故が起きていた。この事故によるけが人はなかったが、99年には香港国際空港で、中華航空の同型機が着陸に失敗し、3人が死亡する事故が起きている。同型機の操縦経験がある国内航空会社の現役機長は「“玉乗りと呼ばれるほど、ほかの航空機と比べて安定性が悪い航空機。着陸時の軌道修正も困難だった」と語る。

 この機長によると、同型機の着陸時には、他の航空機よりも速度を出す必要があり、「スピードが出ている分、着陸時の細かい操縦は難しかった」と指摘。航空アナリストの杉浦一機さんも、「性能はいいが、ちょっとした操作で姿勢が大きく変わる。他の機種に比べ、操縦がきき過ぎる傾向がある」と話す。

 23日の事故では、フェデックス機に対し強い向かい風が吹いていたが、風速や風向が急激に変化するウインド・シアによって機体の揚力が変化し、操縦が困難になった可能性が指摘されている。これに加え、同型機の操縦特性が事故に結びついた可能性もある。

 国交省によると、23日は事故機の着陸前の午前6時2分から同46分の間に9便がA滑走路に着陸していたが、いずれも無事着陸し、トラブルはなかった。9機はいずれもMD11型機ではなかった。運輸安全委員会と千葉県警は23日、全焼した機体や現場のA滑走路などを現場検証した。A滑走路の航空灯9灯が破損するなど滑走路上には、機体が激しく接触した跡とみられる無数の傷が残っていた。 千葉県警は特別捜査班を設置し、業務上過失致死容疑でフェデックス社関係者から事情を聞く方針。

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